Kindle本の売れ行きとKDP運用についての実体験
はじめに
一個人がKindle本を出版し、その過程で知ったこと、得られたデータについてまとめています。KDPセレクトの仕組み、カテゴリー変更の手続き、そして無料キャンペーン時の売れ行きとランキングといった事柄に興味がある出版者・検討者向けの内容です。
KDPセレクトへの登録とメリット
KDPセレクトへの登録は、出版時の「Kindle本の価格設定」の画面から行います。出版後でも登録・解除が可能です。
KDPセレクトに登録することで、値引きキャンペーンや無料キャンペーンといった販売促進策を展開できるようになります。私は無料キャンペーンを実施した経験があり、その効果とダウンロード数は後述します。
カテゴリー変更手続きの実務
Kindle本のカテゴリーは基本的にAmazon側で決定され、出版時に選択した2つとは異なる、あるいは5つ以上に登録される場合があります。「このカテゴリーに登録してほしい」という要望は通りませんが、不要なカテゴリーの削除は依頼可能です。
たとえば、内容的に不適切な「コミック」などに分類された場合は削除を検討すべきでしょう。
カテゴリー削除依頼の手順
- Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)のサイト上部にある「ヘルプ」をクリック。
- 左下の「お問い合わせ」を選択。
- 「本の詳細」の中にある「カテゴリーとキーワード」の順に進む。
- 削除したいカテゴリーを明記して依頼を送る。
処理期間:削除依頼を受け付けた旨のメールには、サイトに反映されるまでに最大72時間かかる旨が記載されていました。
販売実績:無料キャンペーンの効果とランキング考察
『気持ちが楽になるかもしれない考え方』というKindle本を販売翌日から無料キャンペーンに設定しました。これは、新着本が新着順ソートで目につきやすい時期に、無料配布でダウンロード数を稼ぎ、レビュー獲得やランキング上位表示を目指す試みです。
(注:執筆時点ではレビューなしでしたが、その後ご投稿いただきました。ありがとうございます。)
※ 知人へのレビュー依頼やSNSでのファン獲得などは行っておらず、純粋なダウンロード数に基づいています。
無料注文数データ
データが示す通り、2017年6月23日には72件の無料注文数(青い棒)を記録しました。
無料ランキングへの影響
このサイトのトップページからもアクセスできるKDP本の売れ筋ランキング(PCからアクセスすると無料本のランキングも確認可能)で、この本は無料本のランキングで15位に入りました。
この結果から、販売日時やラインナップにもよりますが、ダウンロード数が70件を超えると、無料本のランキングで20位圏内に入れる一つの目安になると考えられます。これを多いと見るか、少ないと見るかは判断が分かれるところでしょう。