ゲスい稼ぎ方について(クリーンではないネット集客の事例)
ゲスさの基準は人それぞれですが、クリーンでない商売方法があるのは確か。法的に問題が無くても、「汚ねぇ」と感じてしまうことも、少なくないでしょう。このページでは、サイト管理人が「クリーンじゃないな」と感じたネット集客の具体的な手法について考察します。
金運がアップする動画
「金運がアップする動画」といった意味合いのタイトルで、動画をアップします。「私は、この曲を聴いた数日後に宝くじが当たりました」みたいな説明付きで、再生数を伸ばす手法です。
使われている曲は、フリー音源やAmazonプライム会員なら無料で聴けるものなどが多いようです。もちろん、これで実際に金運がアップしているのは、動画をアップロードした人だけです。
この話を聞いて、あなたは「許せない!」と思いますか? それとも「自分もやってみよう」と思いますか?
足あとで集客(潜在顧客へのダイレクト・アタック)
fc2ブログやアメーバブログ(いいね!履歴)など、訪問者の履歴を残せるサービスを利用した集客手法です。この履歴を辿って、訪問者がどんな人か確認する心理を利用します。
例えば、ダイエット商品を扱っている人が、「痩せたい」と書いている人のブログに行き、痕跡だけを残して集客するといった具合です。相手は痩せたい人なので、ブログを見に来る可能性が高く、SEOを介さずに潜在顧客にダイレクトにアタックできます。
ゲスポイント:これは、共通点を探り親しげに近づき、信頼を得たところで商品を売りつけるセールストーク術と同じです。相手の記事を読んでいないのに「いいね!」を押し、相手に興味はないけど痕跡だけを残す行為は、獲物を捕るための罠を仕掛けるように感じられます。
過去の似た手法:参照サイト偽装
HTMLサイトでも過去に行われていた手法として、アクセス解析の参照サイトデータを利用したものがあります。
「リンクを設置」⇒「リンクを踏む」⇒「リンクを撤去」⇒「訪問者がリンクを探して長時間の滞在」という流れで、サイト滞在時間を稼ぎ、サイトの検索アルゴリズム上の価値をアピールしようとしました。
SNSで集客(承認欲求の利用と悪質ななりすまし)
承認欲求を利用した集客
SNSは承認欲求を満たしたい人が集まる場所です。「いいね」「リツイート」「ふぁぼ」といった行動は相手に通知されるため、通知をトリガーに相手の興味を引き、DMなどで売り込む手法です。
これは「足あとで集客」と同様に、相手の過去の発言からターゲットを絞る、潜在顧客へのダイレクト・アタックです。
バズったツイートを利用したなりすまし
さらに汚い手法として、バズったツイートを利用するなりすましがあります。ツイート主と同じアイコン画像のアカウントを作成し、バズったツイートにリプライするのです。
アイコンだけで判断している人や、本人のツイートのリプライに偽物がいると思わない人には、「本人からのメッセージ」として受け取られ、「今なら何かもらえるよキャンペーン」などへ誘導され、データが悪用される可能性があります。
信者レビュー(サクラと洗脳)
「この本を読んだら人生が変わりました」「良書です」といった高評価(星5つ)のレビューを集め、商品の価値を過剰に演出する手法です。
- ・サクラの場合
- レビューを書いている人が、その作者の本にしか買ってないなど、明らかにレビューを書くためだけのアカウントである場合。これは商品の価値を誤解させ、詐欺罪や消費者契約法に抵触する可能性があります。
- ・信者の場合
- 信者が書くレビューは「本当に良い」と思っているのでガチです。しかし、価値のない物でも教祖様の本は有難いと思わせるよう洗脳したやり口にゲスさを感じます。
人から冷静な判断を奪って、物を売り込むのはゲスの極みです。不安を煽って物を買わせる手法も、これと本質的には同じだと言えるでしょう。
ASPのピンハネ(低単価での誘導)
この場合のASPは、アフィリエイト・サービス・プロバイダを指します。
これは、集客側(広告主)が低単価(例: 100円や300円)でアフィリエイターから訪問者を集め、その集客したユーザーを、より高単価(例: 720円や1,620円)な他社の案件へと誘導することで、差益を得るという仕組みです。
例: 古着衛門のケース
古着衛門の買取案件自体は低単価(100円)だが、サイト内に「もったいない本舗」や「RINKAN」など、報酬が高い(720円~1,620円)な他社のアフィリエイトリンクを設置し、ユーザーを誘導する。
低単価で集客し、それ以上の金額へと誘導するなら、アフィリエイターへの報酬と比べて、広告主が大きな利益を上げているという意味で「ピンハネ」と言えるかもしれません。
フェイク広告(著名人利用の違法行為)
これはゲスいというより、完全に犯罪にあたります。著名人の画像の一部を加工し、彼らが売りたい商材を使っているように見せかけ、売上アップに繋げるというものです。
これは「クローズアップ現代+」でも「ネット広告の闇」として取り上げられていた、よろしくない宣伝方法の一つです。