アフィリエイト体験談 ~失敗から成功へ~

「アフィリエイトは儲からない」「アフィリエイトは9割以上の人が失敗する」なんてことを聞く一方で、「月収が百万超え」というのも耳に入ってきます。いろんな情報があふれていると、どれが本当か わからなくなってきます。

そこで、私の実体験における「失敗の原因」と「成功の要因」から、アフィリエイトの実情に迫っていただければと思って書いています。

なお、アフィリエイトをしている人の95%以上は、月に5,000円も稼げていないというのは、だいぶ前のデータになります。これを書いている時点では、1割以上の人が稼いでいるというデータが出ています。

アフィリエイトとの出会い

私が初めてホームページを作ったころは、ブログやSNSが無い時代になります。「ピーヒョロロー」みたいな音がするダイアルアップ接続で、56Kbps程度の通信速度でした。当時は、インターネットプロバイダの契約時にオマケで付いてくる無料スペースを使い、「〇〇の部屋」的なホームページを作っていました。今思うと、痛い感じです。

回線速度が速くなり、時代が変わっても私のサイトは趣味の延長でした。知り合いとネット上で戯れる場所だったので、そこが収益の場になるとは思ってもみませんでした。そんな中、Google AdSenseの広告を表示しているサイトを見るようになり、「あれは何だろう」と調べたのがアフィリエイトとの出会いになります。

Google AdSenseはページ内容にあった広告を出すので、表示する場所に適したサイズの広告タグを埋め込むだけ。実に簡単な作業でした。クリックされれば報酬が発生するものなので、自分のサイトに来た人が押してくれれば、押された広告に応じた報酬が発生します。ただし、自分で何度も押したらペナルティが課せられます。

この広告収入は限りなくゼロに近かったです。それもそのはず、私のサイトに来る人たちは、私の知人か同じ趣味の人ばかり。知人の目的は私との情報交換であり、同じ趣味の人は趣味関連の情報収集が目的でしょう。誰も、広告を押しに来ているわけではありません。

「この広告を押して」と誘導したり、誤って押させたりするような作りはNGなので、サイト管理者にできるのは表示する位置を変えるくらい。画面いっぱいに広告を出したら、訪問者にとってはウザいだけだし、知り合いには守銭奴と見られてしまいます。そう思い、サイドメニューに出したまま、ずっと放置状態になりました。

失敗の原因を考える

なぜ、収益に繋がらなかったのか。その原因は先に書いた通り、訪問者の目的に合致しないためです。洗剤を探している人に洗剤の広告を出せば売れるかもしれませんが、友達に会いに来ている人に洗剤の広告を出しても売れません。訪問者の興味の対象が、方や洗剤、方や友達。購買意欲にも差がありすぎです。

また、商品購入に繋がるような趣味ならいいですが、そういう趣味ではなかったのも大きいです。Google AdSenseがページ内容に沿った広告を出すと言っても、それはページ内で使われている単語を判断してのもの。ローカルな旅番組情報を扱っているページでは、旅行や宿泊といった広告は出ますが、効果が見込める「ローカルな旅番組」の広告は出ませんでした。出稿していないのかもしれません。

大事なのはページと広告の親和性。どれだけ関連性が深いのかということ。平たく言えば、洗剤を売りたかったら洗剤のページを作るという話。そして、購入意欲の高い人を呼び込むことにあるでしょう。このことに気づけたのは、ECサイトの運営に携わったからです。

成功者の実態

時はリーマン・ショックの直後。私はECサイトの運営に携わるスタッフの一人として、社のアフィリエイト担当になりました。そのECサイトでは、自社サイトでアフィリエイトを展開するにあたり、バリューコマース経由で広告を出していました。多くのアフィリエイターがASPを通し、サイト審査でOKをもらおうとしますが、その審査をする側に立ったことになります。

広告主としてアフィリエイトに携わることになった私は、アフィリエイトの成功者と失敗者の両方を見ることになりました。日々の業務に、発生した成果を追って報酬を確定するという作業が入ったからです。

「このサイト、今月も稼いでいるな」「こっちのサイト、インプレッション数は多いけど、まったくクリックされていないな」みたいなことは、普通に作業をしていれば頭に入っていきます。世の中には「アフィリエイト成功者の発言は嘘だ」みたいに言う人もいますが、実際に成功者を見てきた私にとっては、どうにも失敗者の言に思えてなりません。

このとき、もっとも稼いでいたサイトの手法を端的に説明しますと、リスティング広告で自分のサイトに誘導し、広告を押させるというものでした。おそらく、今となっては多くの広告主がNGにしているはず。なので、今では使えないと思った方が無難です。

稼いでいるサイトとはいえ、そのページは見た目にもショボく、おそらくはSEO的に優位に立てないので、広告で誘導していたのだと考えられます。広告主が出している商品名で広告を出し、その商品に関心がある購買意欲の高い人を呼び込み、販売しているサイトに誘導するだけの簡単なお仕事です。

訪問客にとっては、商品を買えるサイトに行きたいのに、違う場所に寄り道しただけの二度手間でしかありません。でも、商品名で検索したら一番上に出るので、ついつい押してしまって報酬が発生するという仕組み。リスティング広告を出す費用よりも、アフィリエイト報酬の方が多く見込めるからこそ取れる手法です。

成功するアフィリエイト

先の手法は、広告主や検索利用者にとっては嬉しくないものなので、広告主の会社名や主力商品名などでの広告出稿はNGというルールに繋がっていきます。しかし、自然検索の結果として上位表示されるのは問題ないわけです。

とはいえ、競合性の高いキーワードでの検索上位は至難の業。検索アルゴリズムは日々変わっていますし、巷に溢れているSEO情報の確かさなどは怪しい限り。では、検索上位を目指すために何をすればいいのか。

それに関しては、狙っているキーワードで実際に上位表示されているサイトを検証すること。これに尽きます。全部の被リンクは確かめられないかもしれませんが、タグの使い方や構成、内部リンクなどは把握できるでしょう。そういった点から攻めて、成功者になる道もあるはず。

もちろん、基本は検索キーワードに応えられるページ内容にすること。検索する人には目的があります。多くの場合、知りたい何かの為にキーワードを打ち込んでいますので、その何かに対する答えをページ内で提示すること。その心掛けが第一。

訪問客がアフィリエイト広告経由で商品を買ったり、何らかのサービスを受けたりする決意をするのは、キーワードに対する答えが提示され、その広告と答えが自然な形で配されていればこそ。

私は趣味で作ったサイトに広告を出し、「報酬が発生しないなぁ」と思ったのがスタートです。これは失敗談と言ってもいいでしょう。ページを作ってから出す広告を考えるのではなく、どんな広告を出すのか決めてからページを作る。これがアフィリエイトのスタンダード。報酬が発生するページは、着想の地点からして違うのです。

それで、具体的には何をすればいいのか。その問いに答えているのが『アフィリエイトを始める人が読む本』という電子書籍です。

※注:「SEOチェキ!」ならライバル・サイトの情報を色々と調べられます。ここの被リンクチェック項目にある「Open Site Explorer」や、ドメインを取得しているサイトなら「Alexa traffic rank」が役立つかも。信憑性が疑問視されていますが「SimilarWeb」というのもありますし、SEOの被リンク分析・競合調査ツール「Ahrefs(エイチレフス)」もあります。ただ、ツール系は状況が変われば、その意義も大きく変わるでしょう。